おはこんばちは!MASAです。
わたしが以前、青森県の観光で行ってみて良かったなと、他人におすすめできる場所の1つに、八甲田山雪中行軍資料館というところがあります。
明治35年の冬、200名近い犠牲者を出してしまった遭難事件の資料館です。
資料館へのアクセスや、遭難事件の経緯、なぜわたしがおすすめするのか?などが、本記事の内容となっております。
八甲田山雪中行軍資料館へのアクセス
青森自動車道、青森中央インターから車で15分ほど。
県道40号線沿いにあります。
青森の中心街からも近く、アクセスは抜群。八甲田山の酸が湯に行く途中なんかに、立ち寄ってもいいかもしれません。
料金は、一般260円 高校生まで130円 中学生以下は無料!
八甲田山遭難事件事件とは?
明治35年、当時は日本とロシアの関係がこじれつつあり、いつ戦争に突入してもおかしくない状態。
そこで、ロシアとの戦争を想定して行われた演習が、今回の雪中行軍だったのです。
この演習は、2つのグループで構成されました。
第1のグループは、弘前からの参加で人数は36名ほど。
人数は36名と少ないですが、そのほとんどは地元の青森の人々。
当然雪にも慣れていますし、雪山の怖さも知っています。故に慎重に計画を練っており、地元の山師の案内役にも協力してもらい、装備も最先端のものを取り入れており準備は完璧。
第2のグループは、青森からの参加で210名の参加。
人数は多いものの、青森出身者は少なく、そのほとんどが近隣の県からの参加者。
当然青森の地理には弱く、冬の雪山の怖さも知らない人が多かったみたい。
このグループは大所帯ということもあり、訓練に対して意識はだいぶ低かったようです。
資料館内では、当時の雪中行軍のときの服装やコースなどを、ジオラマで見ることができます。
服装などは今では考えられないくらい、こんな薄着で大丈夫!?って思っちゃうような装備が展示してあります。
それぞれのルートは、第1グループが弘前ー十和田湖ー青森ー弘前のコースで距離にして200キロ以上。
10泊11日の大遠征の旅。
第2グループは、青森から田代という温泉が目的地、距離にして20キロ。
1泊2日の日程。
演習の結果は、両極端に分かれます。
第1グループは、長い日程でしたが1人も脱落者を出すことなく成功に終わります。
第2グループは、210名中199名も犠牲者が出てしまうほどの大惨事に。
なぜ第2グループが、こんなにも悲惨な目に遭ってしまったのかというと、どうにも山になれていないという事と、1泊2日という短い日程で気持ちが緩んでいた様子。
しかも、210名のなかではグループ内での派閥もあったようなのです。
5日ほど山中を彷徨ったようなのですが、想像を絶する寒さのなかでほとんどの人がこの世を去りました。
Wikipediaでも詳しく調べられますが、資料館はテキストに加え、遭難者のたどったルートや当時の写真なども展示してありますので、遭難当時の状況を把握しやすくなっています。
資料館をおすすめする理由
本当に痛ましい事件の、八甲田山遭難事件です。
遭難の悲惨さも十分伝わりましたし、その後の社会に与える影響も大きなものだったことでしょう。
しかし、わたしが一番興味を持ったのは、訓練後の結果が歴然としていることでした。
不謹慎かもしれませんが、1つは大成功。もう片方は大失敗といっても良いくらいの結果です。
その差をわけたものは2つ、それは計画と準備です。
この2つの考え方に対する意識の違いが、両グループの明暗を分ける形になったのは誰が見ても明白です。
資料館を見学した後の心境
館内を出たときにわたしはふと、自分の職場にこの話を置き換えていました。
そこで気づいたことは、現状の問題点や過去の失敗を活かしきれていなかったなと。
わたしは過去に計画と準備を怠ったために、こんな失敗をしたことがあります。
飲食店勤務のわたしは、店長として業務の管理をしていました。
全国チェーン店で、ライバルの店長も多く毎月の売り上げをお互いに競いあうような環境です。
特に正月は1年の中でも1番の繁忙期で、みんな売り上げを上げようと必死でした。
わたしも正月は、いつも以上に気合いを入れて毎年頑張っていました。
今年はこんな企画で売り出しをやってみようとか、シフトの人員もいつも以上に多くしてお客様への対応を疎かにしないようになど、毎年知恵を絞り出し何とか売り上げを伸ばすことができていました。
しかし正月を何度も経験している内に、新しい計画を立てず、今年も何とかなるだろうという気持ちでのぞんだ正月があったのです。
もちろん準備もほとんどしていない状態。
まるで八甲田山の青森グループにも似た、気の緩みようでした。
その年は案の定、昨年より売り上げも落ち込み大失敗に終わりました。
逆に、計画を練って取り組んでいた店長のお店は、いつもの正月の1.2倍もの売り上げを確保していたのです。
資料館を出てこのときのことが脳裏に蘇ってきました。
そして、マンネリや慣れって1番怖いんだよなぁということを思い出させてくれたのです。
遭難事件のように命までは失わずとも、一歩間違えばお店の閉店なんてことに繋がりかねません。
資料館の内容とだいぶかけ離れましたが、事件の内容を知ることとは別に、事件の全容を知ることで、わたしのように日常生活で得るものがあればと思ったので、青森観光のオススメとさせて頂きました。
おわりに
知らない人も多かったのではないでしょうか?
世界最大規模の遭難事件として、現在は資料館という形で残されていますし、慰霊碑などもあります。
さらに資料館には後日談や、当時の軍部の暗躍なども細かく説明されており見応えあり。
料金も安いですし、ぜひ1度行ってみることをオススメします。