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おいしいパンを作るためには3つの基本を守ることが一番の近道

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パン作りの3大原則教えます

私はベーカリーショップで、10年ほど務めていた経験があります。

当時お店にいらした多くのお客様から言われたことがあります。

それはお店のパンをまねて作っても上手くできない。家庭でパンを作ってはみたものの、固かったりボソボソしている

お店で売っているパンと比べて、ほど遠いものができてがっかりした。

そんな悩みのお客様が大勢いらっしゃいました。

 

この記事を読んで下さっている読者の方も、そんな経験はございませんか?

 

おいしいパンを作るためには、3大原則という基本をしっかり守らなければ、満足のいくパンには仕上がりません。

3大原則とは、時間温度重量のことをいいます。

この3つの原則にはそれぞれ重要な役割があります。本記事はその役割を細分化する事で、パン作りの工程そのものをイメージできる内容となっています。

 

3大原則が大切な理由

パン製法において、なぜ3大原則が大切なのかということを最初に説明致します。

パン作りの工程は大まかに、生地の仕込み~生地の成形~焼き上げの3工程

その3工程を更に説明すると、イースト菌が糖分を吸収し炭酸ガスを発生させます。その炭酸ガスがパン生地にたまり、小さな無数の気泡となってフーセンガムのように膨らみふっくらとします。後は適温と適正時間でパンを焼いて出来上がりです。

簡単に行程を説明しましたが、おいしいパン作りにおいての最大のキーはイースト菌です。

如何にイースト菌の成長を促し適量の炭酸ガスを発生させるかが最初のポイントになってきます。

しかしイースト菌は生き物です。人間と一緒で適応可能な環境においてあげなければ、十分な能力は発揮出ません。そこで大切なのが、時間・温度・重量の3原則になるのです。

3原則を守ることで、イースト菌は元気にもなりますし、弱々しくもなります。3原則を守るとおいしいパンの近道になるというのはこのことからなのです。

私が入社したての頃、上司からパンの生地を扱うときは、女性の扱いと一緒。常に優しくいたわり丁寧に扱え!でした。

女性経験のなかった私にもわかりやすい例え話でした(笑)

 

時間の大切さ

時間といっても、3工程全てに関わってきます。

そして時間を計るときは、タイマーの使用を推奨します。それほど時間にシビアにならなくては良いパンはできません。

生地の仕込みにおいては、生地のこねあげの時間、生地のパンチ(ガス抜き)、ベンチタイム(2次発酵)など時間を計ることは多々あります。特にベンチタイム不足だったりすると(ベンチの時間が短い)イーストの力が十分に発揮されず、発酵力が弱くなってしまいます。

ホイロの時間も大切です。適正な温度管理状態で発酵された生地は、ふんわりとしていて弾力も持ち合わせています。逆にホイロ時間を規定よりも多くとってしまうと、生地に張りがなくなり、生地の中のガスも少しの衝撃で抜けていってしまいます。

温度や湿度にもよりますがホイロに入れてから、60分前後が目安になります。ホイロ時間オーバーを防ぐためにもタイマーをかけておくとよいでしょう。

 

そしてもっとも大切なのは、焼き時間です。パンを焼くということは水分を飛ばすということ。焼き時間が規定より短いと水分が十分に飛んでいかず、べちゃべちゃする。焼き時間が多いと水分が飛びすぎてパサパサしてしまう。

焼き時間は最後の要。時間は守らないと仕上がりに大きな差がでます。

 

温度の重要性

温度といっても、室温以外にもたくさんあります。生地に入れる水の温度。

こねあげた生地の温度、ホイロの温度、オーブンの温度等です。

一般的にホイロの温度は、温度29度前後で湿度75%ほど、オーブンの温度は200度ほどです。

パンの種類によって前後しますが、基準はこの温度帯から前後するだけです。

規定の温度を変えてしまうと、時間で調節しなくてはなりません。

例えばオーブンの温度を規定より10度低くパンを焼くとすると、規定の時間ではよく焼けませんので、時間を3~4分延ばすことになります。すると焼き上がったパンは、見た目はよくても中身は水分を飛ばしすぎてボソボソのパンになります。

このことから、温度と時間の関係は非常にシビアであることがわかります。

一方が規定よりズレているともう一方もズレることになり結果として、条件の悪い状態でできあがったパンになってしまいます。

 

 

重量(計量)

重量とは生地の重さなども大切ではありますが、小麦粉の量や塩、砂糖、イーストの計量のことも重要になってきます。

材料にはそれぞれキチンとした役割があります。分量を守らなければ、材料どうしが上手く連携できずにチグハグなパンの味に繋がってしまいます。

 

必ず計量器や計量カップなどで、計るようにしてください。

 

材料の役割ですが、例えば塩はパンの味に繋がりますが、実はイースト菌の抑制します。抑制することによって発酵する際に生地がだれることなく、弾力を維持できるのです。

さらに砂糖は味に甘さを追加するとは別に、イースト菌の養分となります。足りなければ上手く発酵できずにふんわりしたパンには仕上がりません。

また生地を切り分ける際に、適度な大きさの生地に分けなければ、オーブンで焼く際に中が生焼けになりかねません。

以上のことからも、材料の計量を軽視する事は厳禁だということがわかります。

重量(計量)=材料を正しく計るということです。

私もベーカリーに10年務めていても、材料はキチンと計っていましたし逆に計らないなんて不安でしょうがありませんでした。

目分量などで計っていたのでは、とてもじゃありませんがおいしいパンができるはずもありませんからね。

 

 

辻調理師専門学校の先生による著書

パンの作り方というより、パンはどうやってできるのか?

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パン作りを本格的にはじめてみたい!そんな人に読んでほしい本です。

 

パン作りは科学です。
パン作りを追求していくと、さまざまな疑問にぶつかります。
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そんな知識を、毎日の仕事に即した形で、わかりやすく解説しました。
「どうしてパンは膨らむの?」「パンの香ばしい香りはどこからくるの?」といった素朴な疑問の答えを知って、
毎日の仕事に取り組むと、見えてくるものが違ってきます。

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パン作りで困ったときのQ&Aに章立てして、一問一答形式で展開し、
パン作り初心者のための知識の幅を広げてくれます。
使用素材の少ないパン作りだからこそ、理論に裏づけされた技術がものをいうのです。

商品紹介より

おわりに

いかがでしたか?

パン作りが上手くできないというときは、3つの原則。時間・温度・重量をもう一度、役割別に確認してください。

私も今日は上手くパンが焼けないな、なんていうときは、生地のこねあげ温度が高かったり、ホイロ時間を多めにとってしまったなんて事原因でした。

上手くパンを焼くためにも、タイマーで時間をはかる温度計を使う計量器や計量カップなどを活用するなど、カンにたよらずに適量で作るようにしましょう。

必ずおいしいパンができあがるはずですから。

 

おしまい